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円安が先貧国化を進める

2023. . 23
日銀がマイナス金利を解除か否かで
注目された政策決定会合は無風で終わり、

植田総裁、「現在、賃金上昇を伴う2%の
持続的安定的なインフレが見通せる状況にない
現行の枠組みのもとで粘り強く金融緩和を
続けている」とした。

しかし、好循環といえるのは円高という前提
であれば、可能性があるだろうが

前提となる円高はもはや望めない。

なぜなら、現在起きているインフレは世界覇権
構造の転換によるものであり、
自国通貨を刷りすぎ、長期にわたる金融抑圧
によって通貨価値の棄損が原因だからである。

同じことは、1923年ドイツでハイパーインフレ
近くは1980年代のイギリスで起きた。

そして、53年ぶりの実質為替安が示す強烈な
通貨安の実態である。通貨安は実態として
日本の先貧国化となっている。

通貨安はインフレとスパイラルとなり、金利
を押し上げ、財政ファイナンスの泥沼に
はまった日銀の債務超過となって、さらに
通貨安(円安)を加速させる。

金利上昇の号砲は既になっている。

10年国債金利はリズミカルに上昇が
加速している。

逆三尊から仏の手(移動平均)は全て
確りと金利上昇を支え
美しさすら感じるパターンとなっている。


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恐らく、1%は通過点にすぎず、2%
は軽々と到達するかもしれない

もし。、2%になれば日本国債市場は
2%×7×1200兆=168兆の
含み損で金融機関は阿鼻叫喚と
なるだろう。

完全な日本売り

果たして、その時、何が起きているか
想像し準備を進めなければならない。





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期末 追い込まれた日銀

2022. . 01
4月28日に長期金利は一時0.250%と
日銀が許容する変動幅の上限に到達し、

日銀は連続指し値オペを初めて発動し、
29~31日に利回り0.25%で新発10年物
国債を無制限に買い入れ、相次ぐ金利
抑制策を発動。

マーケットは時価会計で考え、日銀も
重々承知、必至の攻防で期末3月を
やり過ごしたのだろう。

しかし、本格的な金利上昇はこれから

テクニカルでは典型的な逆三尊の
ネックライン上にあり、この水準は
10年平均となる。

      JGB20220401.png

世界はインフレ亢進から金融引き締め、
長期金利はマーケットが決める。

「長短金利操作」の対象でない超長期
債の利回りが急騰している。

いずれ10年債も世界の金利水準に
サヤ寄せするだろう。

Xデーが迫るという見方を真剣に
考えておくべきだろう。

後手に回ったFRB

2022. . 20
注目されたFOMC金融政策では、年内7回
利上げ予想を示し、0.25%利上げ実施となった。

ただ、FOMCの経済見通しでは、物価について
16人全員が「上振れリスクがある」とした。

また、サーマーズ元財務長官の「当局者が物価
圧力の強さを依然過小評価している。

結局はインフレ率を上回る水準に政策金利を
引き上げなければならない可能性が高い。

具体的には「最終的には4-5%が必要になる。
これは当局者が想定していないレベルだ」という。

足元までの金利動向は短期金利(2年)上昇幅
が長期金利(10年)上昇幅より大きい
所謂、ベアフラットと呼ばれる状況となっている。

        0317イールドカーブ


この状況の教科書的にはは好況の典型と
整理される。

         イールドカーブ

先々、景気後退に向かっていることは確かだが
その深度と時期がはパンデミック後遺症とウクライナ
戦争による需要供給バランス崩壊で悩ましい。

サマーズ氏の見方が実現すると1年程度先の
景気後退は大変厳しいと予想される。

後手に回ったFRBの金融政策の失敗による
深刻なスタグフレーションに備えたほうが
良さそうだ‼


 

映画『Don’t look up』

2022. . 29
決算をミスし、ネットフィリックス大暴落
で。米国株の大転換を目の当たりにし
肝を冷やしたが

週末見たオリジナル映画『Don’t look up』
は秀逸。

破壊的な巨大彗星が激突する話。
つまり、映画『ディープインパクト』のテーマ。

レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンス
が主演し、メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェット、
ジョナ・ヒルをはじめ、ティモシー・シャラメ、
アリアナ・グランデ、マーク・ライランスと豪華。

どん詰まりで、悲劇は深刻過ぎてむしろ喜劇と
なってしまう。チャップリン『独裁者』でもそうだった。

政治的駆け引き、隠蔽、利権争い、、、

そして、『Don’t look up』
洗脳と分断

まさに今起きている状況(洗脳と分断)である。

刻一刻と迫る週末の中、家族や愛を
取り戻す人々

エゴで生きて、すべてを失う人々、、、。

限りある人生で重要なことは『何か』
いつも突きつけられる問題である。

そして、いま金融経済で起きつつある
巨大彗星はパンデミックで人類史上
最大の負債(=金融資産)残高で
起こる

インフレと金利上昇、金融引き締め(QT)

バブル崩壊の恐怖は、13年前の世界
金融危機で体験済みであるが、今回
そうなれば破滅的。

映画『Don’t look up』はお手軽な大団円
でとならない。

果たして、現実はどうだろうか。大団円で
私たちは以前の日常を取り戻せるだろうか。

”Look up ”! 辛くても現実に向き合おう。












砂の惑星と石油価格

2021. . 17
映画館も新作が上映され、話題の
『砂の惑星』を久しぶりにIMAXで
楽しんだ。

本作品は1965年原作だが、その
テーマは現代でも共感を持つものである。

スパイス(香料)を石油に変え、その富を
めぐる価格操作、支配権の争奪戦争、
環境問題、人種問題、弾圧、、、。

今と同じである。

パンデミックにより顕在しつつある、エネルギー
価格上昇、国際商品上昇、、、賃金上昇等
様々な経路からの高インフレ。

そしてここ2年の原油価格の上昇はあらゆる
製品価格の上昇につながる。

原油の月足を見ると長期的大底をつけ
長期抵抗線を突破し、再び上昇に
転じている。

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しかし、これは長期上昇トレンドの開始なの
だろうか。

脱酸素社会の潮流、再エネ、EV車支配時代
を踏まえると、数年間の中期的反騰はあっても
原油の長期上昇レンドは期待薄。

再エネと炭素系エネルギーの主従関係の
逆転が起これば、景色は変わる。

エネルギーと通貨体制が大きく変わる歴史的な
転換点である。想像を超える展開があるだろう。

原作『砂の惑星』の結末は知らない。

しかし

現実の世界が脱酸素社会に世界が
変わっていれば、数年先の本作シリーズの
結末も砂の惑星の物語から『緑の惑星』で
大団円となりそうだ。

映画は現実社会の鏡。


















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