FRBパウエル議長は週末、市場の早期
利下げ観測をけん制したが、米債券市場
では利上げ終了を見込み、米長期金利は
急速に低下した。
指標となる10年物国債の利回りは9月上
旬以来の低水準で取引を終えた。
市場の判断は、利下げに転じるとの
読みである。
なぜ、市場はそう思ったか?これな
パウエル議長の発言を読み取ったと
いうが、そんなことではないだろう。
これまで、自ら無視続けた金融政策
ガイドラインに流石に戻るという見方
のように考える。
FRBは、経済政策を調整するために
テーラールール(Tailor Rule)と呼ばれる
ルールを採用している。
テーラールールは、中央銀行が金融政策
を調整する際に使用するルールの一つで、
特定の経済指標に基づいて適切な金利水準
を設定するためのガイドラインを提供する。
詳しくはかなり専門的なので省略して
テーラールールと金融政策金利FF
を確認すると

急速かつ大幅な利上げが漸く妥当な
水準に到達していることが分かる。
しかし喜んではいられない。もし利下げ
という段階では必ず景気後退を迎える。
つまり、利上げ終了によって、号砲が鳴り、
今度は深刻な景気後退と株式下落が
開始する可能性が高くなる。
来年はこれまでの
累積的な大きなツケを支払う
年となる。
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BRICS会議の重要性高くなってきたが
その中心的な中国では長く懸念されてきた
不動産開発会社に債務超過リスク
が現実のものとなりつつある。
主要11社の6月末の開発用不動産(開発用地)
は約6兆3500億元(約130兆円)、この評価額が
およそ3割下落すれば現在の資本は枯渇し、
債務超過に転落するとされる。
(日経8月31日)
中国における不動産バブル破綻は
世界的な金融危機より世界的な経済危機
に発展する可能性の方が心配される。
中国経済の変動によって大きな影響は
特定の産業に依存している場合、
その産業が中国で需要が減ると、
大きな打撃を受ける。
中国との貿易が占めるGDPの割合で大きく
依存している主要産業は
台湾 約30% 半導体
韓国 約25% 電子機器、自動車
オーストラリア約22% 鉱鉱資源(特に鉄鉱石)
ベトナム 約20% 製造業
アンゴラ 約50% 石油
ザンビア 約30% 銅
ブラジル 約18% 農産物(大豆)、鉱鉱資源
チリ 約24% 銅
サウジアラビア約16% 石油
ロシア 約14% エネルギー資源(石油、ガス)
アジア太平洋、アフリカ、中東と新興国やBRICSでの
大きな影響が懸念される。
一方、輸出先の米国は相対的に大きな影響を
受けない。新BRICS台頭が著しいなか、今後の
中国経済の行方は世界の覇権がどうなるか
ますます注目される。
100カ国以上が参加し、フランスやドイツ、
イタリアなどが締約国に含まれるクラスター弾の
使用や製造を禁じるオスロ条約にかかわらず
米国はスラスター弾供給に転じた。
理由の大きな点はやはり既に西側供給の弾丸不足
である。一方、ロシア軍は西側メディアが喧伝する状況
にはない。
実質的に米露兵による戦闘となっている戦争の
長期化と激化は次第に避けられなくなってきた
ようになりつつある。
戦争の長期化、泥沼化は国際商品価格の上昇
が継続することを意味する。
そして、先週は米国労働市場が依然として堅調で
賃金上昇率が鈍化していないことを示した。
FRBの政策金利ガイダンスとするテーラー教授が
示すようにまだ金利上昇は足りない。
この辺りは以前より指摘しているように最終的な
長期金利の上昇は大幅になるという考えに
変わりはない。
テクニカル上は最終5波が開始しる展開にある。
もう1%超の5%半ばでもおかしくない。

もうすでに詰んだ状況に追い込まれた
日本はどうするのか。
激変が差し迫ってきた。