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深刻なリセッションの23年

2022. . 17
今週のFOMCは利上げ0.5%と異例の
連続0.75%から減速したが

来年の政策金利見通しを大幅に引き上げ
来年中の利下げ転換を否定した。

現状の長短金利の逆転は凄まじく
先の金融危機を超え、1980年代の
マイナス幅を目指している。

      FRED-XKo0.png

つまり、世界的な不況は想像以上に
深く、長い可能性を感じさせる。

筆者は早くから深刻なスタグフレーション
を予想してきた。

来年は執拗な高インフレと衝撃的な
景気後退のスタグフレーションが世界
を覆うと考えている。

高インフレは根本的にマネーの刷り過ぎであり
QTは始まったばかりで劇的に進めなければ
インフレは押えられない。

それに加え、深刻な問題は労働参加率低下
つまり労働者が戻ってこないこと。

メディアが目をつぶるのはプランでミックによる
膨大な死者数やワクチン後遺症による影響。

労働市場から300万人が既に失われている
という見方もある。

人手不足の解消は見込み薄である。

この観点からみれば、不法入国者増やす
を異常なバイデン政策は理解できる。

もし、このまま労働者が戻ってこなければ
レイオフも出来ず賃金上昇による
インフレ高騰が継続する。

従って、株式市場のもう一段の下落が
来年後半から待っているのだろう。

今年もいよいよ年末、個人的にも
衝撃的な年が暮れる。

今年のブログはこれで終わり。

少し早いですが、良いお年を



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企業収益は転換

2022. . 29
アマゾン決算ショックで象徴されるように
企業収益の転換点が見えてきた。

インテルは「マクロ経済の先行きは
見通せず、市場の見通しも厳しい。
良いニュースを見いだすのは難しい
状況にある」とする。

株価を支える企業収益は期待薄。

現在の世界株式を支えているのは
行き場を失ったマネーだけ。

そのマネーも世界的な金融引き締め
のなか、異次元緩和を続ける日銀。

これまで、何度も繰り返されてきた
「日銀のアンカー」。

米国が首尾よく金融引き締めが
終わるまで、マネーを供給し続ける
ことを強要される。

その結果が、いわゆる「円キャリー
取引」となる。

リーマンショックは、この円キャリー
取引が日銀の金融政策変更で
転換した帰結であり、前回の金融
危機であった。

今回も同じプロセスをたどるが、
バブルの規模が大きすぎる。

     20221020.png

バーナンキ氏のノーベル賞受賞は
寧ろ何か終焉の象徴に見えるが、、



危険な今秋に備えよ

2022. . 13
Bloomberg報道によれば、米リッチモンド連銀
のバーキン総裁は1970年代のような政策ミス
を回避すべく、インフレが目標値の2%で推移
することが明確になるまでは

景気に弱さが見られたとしても
利上げを継続する必要があるとの見方を
示したとする。

高インフレ対策に窮したFRBが意識する
のはボルカー議長時代。

長く、FRBの政策金利のガイダンスであった
テーラールールとの乖離は依然大きい。

現在のテーラールースが示す政策金利は
8%である。足元は更に上昇しそうな
状況である。

     テーラールール

インフレ年率9%を抑え込むには急激な
利上げが必要である。この辺りの判断が
バーキン総裁の発言にあるように思う。

米国消費は消費者ローンの急増から見ると
インフレを前に駆け込み需要が起きている
という見方も出ている。

とすれば、高インフレが継続する。

短期的な市場の楽観は今秋にかけて
大きな失望に変わる可能性が依然高い。

今秋の注目は、債務超過に苦しむ
限界企業の信用リスク破綻。

      hyg0813.png

市場のアノマリーでも要注意の秋
特に今年の秋の動きは要注意である。

世界同時不況の足音

2022. . 30
米国は二期連続でマイナス成長となり
ついに景気後退入りとなった。

勿論、政府・金融当局は否定するが、
不都合な真実は受け止めるべき。

パンデミッ始まった時から予想してきた
ようにスタグフレーションが現実化した
にすぎず驚きは全くない。

先々 スタグフレーションは深刻化
するだろう。

止められないインフレと衝撃的な
利上げと不況のリスクはかなり高い。

インフレの本質は紙幣を刷りすぎの
資産インフレであり、

これに財市場の需給バランスが崩壊
し、賃金インフレが加速している。

従ってFRB中立金利2.5%は幻想。
強烈な利上げに追い込まれるだろう。

米国経済が変調し、日本も
深刻な不況が2023年後半に
訪れる可能性が高い。

この点の確認のため、鉱工業生産
を見てみると

      鉱工業生産0730


2022年後半から生産、在庫調整入りし
景気後退入りする状況である。

米国が風邪ひけば、日本は肺炎となる。
そして、EUはロシア制裁ブーメランから
この冬から深刻な景気後退だろう。

世界同時不況の足音が聞こえだした。


驚愕の利上げが待っている⁈

2022. . 25
FRB、日銀の金融政策で揺れた金融市場
は乱高下であった。

完全に金融政策を失敗していると考えて
よいだろう。

例えば、FRBは長く金融政策(FFレートIの
ガイドラインとしてテーラールールに従った
一貫性を保っていた。

イエレン財務長官もテーラールールについて
論文を書き、このルールに従ってきた。

しかし、後任パウエル議長とイエレン財務
長官は自らこのガイドラインを逸脱し、果ては
インフレ見通しの誤りを認め、金融政策を完全に
間違ってしまった。

件のテーラールールでは現状は8~9%の
レベルであり、現在のFFレート1.5~1.7%からは
途方もなく乖離している。

        atlanta-fed_taylor-rule 0625

インフレの原因は世界的な異次元金融緩和。
これにサプライサイド寸断と
米国によって誘導されたロシア制裁による
資源ひっ迫

目先のインフレが幾分和らいでも、歴史的な
インフレ転換が起こった以上本格的なインフレ
鎮静化には

大幅かつ長期の利上げと量的金融引き締め
が必要となる。

FRBが果敢な利上げを継続した場合
金融政策で孤児となった日銀はどうするのか?

最悪の想定は
円安放置で強烈なインフレによる緩慢な国債
の徳政令か
利上げ断行による世界の金主の破綻で
世界金融危機の引き金を引くのか

どちらにしても金融政策の失敗でトタンの
苦しみは日本国民になる。その時は、おそらく
黒田総裁は退任しているだろう。

これが妄想であれば良いが、、、。







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