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映画『ウォールストリート』と暴走する原油相場そして上海総合株

2011. . 26
WTI226.gif 中国株02262

…先週より続く

 本作品では、過剰流動性の主役は、新興国BRICSの中国資本である。最近、BRICSの命名者ジム・オニール率いるゴールドマンサックスAMでは、新興国改め『成長国』とした。前作のテーマは、買収であったが、今回は中国のエネルギー戦略と新エネルギー創生技術がテーマ。中国は2003年までの23年間でGDP規模を8倍に拡大し、中国政府は2020年までに経済規模を2000年の4倍にする目標を立てているが、それに伴ってエネルギー安全保障問題、国内環境と地域環境問題、地球温暖化問題の深刻化が課題。しかし、世界金融危機でもいち早く、金融財政政策を打ち、昨年は日本のGDPを抜き去った。拡大を続ける中国経済ではあるが、株価はV回復後、全く冴えない。上海総合株価指数は、大勢調整過程にある。エリオット波動上、調整2波進展中だろう。中長期的な上昇確認には3500ポイントを上回るが必要となる。中国の経済リスクは、いつも政治問題である。従って、中東で始まった民主化運動が飛び火しない限り、ロングポジションでひたすら忍耐となる。

 今年は、世界金融危機を契機にした米英の大規模な金融緩和による過剰流動性と成長国需要から国際商品価格の大幅な上昇がおこり、中東の民衆蜂起に繋がっている。エジプト、リビア混乱…の連鎖は、直接、原油価格上昇に火をつけている。国際商品は先端金融技術で指数化が大きく進展し、個別商品間の相関が高く、市場規模を考えると急速にバブル化する。原油100㌦以上の長期化は、世界経済の大きなリスクとなる。
 そこで、原油市場の声を聞いてみよう。静的ペンタゴン分析とエリオット波動のチャートを示した。現在は、上昇3波147㌦後、調整4波を進展中。この調整は、アップダウンを交互に繰り返す、複雑なパターンが想定される。現在は、中間反騰c上昇の最中、明確に100㌦超えは、120~130㌦の可能性が高い。

 足元で起こる、民衆蜂起や地震・天災…、経済的な混乱の中、改めて感じるのは、「」。家族の絆、仲間との絆、社会の絆…。本作最後で、自分のウォール街復活に娘すら裏切るゲッコーだが、お腹の孫の映像に心動かされ、「…やはり、『許し』は必要だ…」と再び家族の絆を取り戻す。どんなに安直と批評家になじられようと良いではないか、「マネーは眠らない」世界にどっぷり浸かった中で、立ち止まる勇気が必要だ・・・。
                                              (了)
     

  


 
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