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『悪人』と崖っぷちに立つ日経平均

2011. . 27
日経815

 本作は、モントリオール映画祭で最優秀女優賞受賞し、深津/妻夫木が素晴らしく昨年話題となってからちょうど一年。内容の重さもあってか見逃していた。その間、出鱈目な管直人、大震災、福島原発事故、無計画停電、過剰な節電運動・・・と諦観の極みとなり、敢えて観た。久しぶりに上質な人間ドラマで心に残る映画、俳優陣、製作者への賞賛は当然だった。日本映画の真摯に取り組む姿勢に感動した。
 地方経済の疲弊と社会問題は、勿論、日本経済の閉塞した20年の帰結。しわ寄せは、常に弱者にもたらされる。弱者であるために跳ね返すことが出来ず悪人となってしまう。悪人と善人の線引きはますます難しい時代。だが、巨悪(政官学・東電・マスゴミ=悪のペンタゴン)は明らか。「中東の春」の影響がグローバルに広がる中、日本では起きていない。被爆から子供たちを守りたい親たちが立ち上がるのみである。
 この閉塞状態を経済的な側面から指摘したのが、今週の日本国債の格下げ。それ自体は何の意味もないが、政治的不安定さが理由の一つ。米国政府の手先に言われるまでもない。それにしても民主党代表選は絶望的。失敗だらけで無節操極まりない前原、裏切り続ける海江田、無能な野田…と良く5人も揃えたものである。この陰鬱な閉そく感を日経平均は反映している。先週、ダイナミック・ペンタゴン分析は、18度・36度両チャネルボックスを下回るが、ほぼ黄金分割27週の28週目で重要局面。ここで反騰できなければ、3~5週、更に大幅な下落を覚悟しなければならない。崖っぷち(日本も?)。企業の中間決算時期でもあり、死屍累々の結果となる。

 最後に祐一は、光代とのふれあいで本当の自分を取り戻す。しかし、時すでに遅く、最後の時が迫る。祐一は「決断」する。最後に『覚醒』したのである。
今求められているのは、諦観ではなく覚醒だ・・・。(了)


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