さて、いよいよ今週は、日米ともに中央銀行の
ミーティング。
米国景気は、これまでも指摘してきたところですが、
鉱工業生産指数は低下トレンドで、労働市場は
FED労働状況指数によれば景気後退が近いと
示している。
また、企業収益は、加速的に下降トレンドであった。
そして、企業倒産もうなぎ昇りで、ハイイールド債の
15%を占めるシェールオイル掘削会社は原油下落で
破綻してきた。
このような状況と大きなかい離し、米国株式市場は
逆行高となっている。
勿論、株式益利回りと債券利回りの差が2~3%で
安定し、株式市場に資金流入することは理解できるが
出来高は低空飛行である。
黄金分割日柄108カ月前の2007年夏を思い出す。
既にAAA格CDOが崩壊を始めたのに、知るのは
我々関係者だけで、金融恐慌のドアを開けていることを
知らない株式市況は10月まで上昇を続けた。季節アノマリーを無視して、10月にかけて上昇とは
いかにも異常であった。振り返えってみれば、
何かの意図があったかもしれない。
緊張を増す日中関係、連続するテロ、ドイツ銀行や
イタリア銀行問題・・・・
拡大するリスクのなかで、米国だけが安泰というのは
違和感が大き過ぎる。