世界経済は緩慢ではあるが好景気の中、米国主要500社の
1株当たり利益は142ドルと年初から7%近く上昇している。
一方でPER(株価収益率)はおよそ17倍台で推移して、まだ
行けると株式市場は上昇中である。
注目は大幅な税制改革だが、上院で予算案が可決され、
期待が膨らんでいる。
というのは、仮に1兆5000億ドル(約170兆円)規模の減税案
が成立すれば、米主要企業の1株当たり利益は2018年に7%
押し上げられると見られている。
米株式相場は減税だけでまだ4%の上昇余地があると試算され、
ダウ平均に当てはめると900ドル分。
最大の懸念は、金融政策であり、次期FRB総裁人事である。
株式市場の「適温相場」は低金利がその前提であり、
FRB総裁人事は大きな懸念材料である。
その米国金利であるが、テクニカル上は、すでに上昇プロセス
にあり、現在は踊り場。

大きなトレンドは、FRB総裁がだれになろうが、金利上昇。
つまり、永遠の「適温相場」はない。むしろ現在の状況は
自己臨界点へ恐怖を伴いながら向かっていると考えるべきだろう。
タイタニック号船底に大きな亀裂があっても、パーティーが行われ
いた。
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