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『サブウェイ123 激突』と金融危機を暗示するのか?LN金

2010. . 23
金1127
 

『サブウェイ123 激突』は、1974年の『サブウェイ・パニック』を『デジャヴ』などのイギリスの名匠、トニー・スコット監督がリメイクしたサスペンス。突如何者かにハイジャックされたニューヨークの地下鉄を舞台に、犯人グループとの身代金交渉を臨場感たっぷりと見せる。頭の切れる武装グループのリーダー(ライダー)を演じるジョン・トラヴォルタと、彼との交渉役を務める地下鉄職員役バーガーのデンゼル・ワシントンの頭脳戦。「市長に電話して、1時間以内に100ドル札で1000万ドル用意させろ。遅れたら1分ごとに一人ずつ殺す・・・あと59分しか残ってない」と要求。なぜガーバーは交渉役に指名されたのか? なぜ身代金受け渡しのタイムリミットは59分間なのか? なぜ1000万ドルという金額なのか?タイムリミットが迫る中、いくつもの謎を投げかけたまま、ガーバーは地下鉄のプロとして言葉だけを武器に立ち向かうが、ライダーは前代未聞の大胆な復讐計画を遂行していく。

(ここからネタばれあり)金融危機や同時多発テロ、インターネット等々、現代的な要素を詰め込んで生まれ変わった傑作地下鉄ムービー。ライダーは元金融マンで、復讐を相場で遂げようと企てる。偽装テロは思惑通り、金融市場のパニックで米国株式は急落、金相場は急騰。市場規模が小さく、最もボラティリティが高い金に賭けるライダーは大儲け(890%)。バブルは上にも下にも作り出せる。人為的な資産価格変動は可能というわけだ。

 現実世界では、先ず市場からのメッセージを聞いてみよう。週足ロンドン金は、エリオット波動で最終5波、高インフレ80年代の高値850㌦にフィボナッチ比率5/3を乗じ1416㌦が大きなターゲット。ここをザラ場で上回り1425㌦が示現したことから、大局では既に上昇余地はほとんどない。ここから更に上昇する場合(たとえば2000)、何かサプライズが金融市場にデープインパクトとなり、1425㌦を大幅に上回り、ダイナミック・ペンタゴン分析の黄金日柄上、今後22週後の来春まで急騰を続ける。
 しかし、「百年デフレ」を主張する水野和夫氏(内閣府大臣官房審議官)は、前代未聞の金融緩和、巨額財政政策でも問題の先送りであり、解決にはならないという。竹森慶大教授は、世界中の政策の失敗で世界経済は漂流すると、11年は世界景気二番底確実とする(『VOICE』12月号)。そう考えると、早晩おこるのは、世界債券市場バブル崩壊=インフレではなく、デフレを経て、超インフレではないか。いずれにしても行きつく先は、超インフレと同じではあるが・・・。今、「超過剰流動性」金融相場に対峙し、短期的バブルに乗るか、暫くサイドラインにいるか?或いはガッツがあれば市場の声に導かれポジションショートという道もある。

 映画でライダーは、「うまく生きようが生きまいが行きつく先は同じ(=墓場)」というが、墓場への道は同じでも、どう生きるかの選択肢はまだ残されている・・・。皆さんはどうします。
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